保育に関する最新情報収集も保育士合格のカギを握る

保育士試験は学科試験だけでも8科目で合格ラインを越えなくてはなりません。合格率も15%前後と狭き門でもあります。教育学や保育学、福祉学、栄養学などなど、すべて基礎となる部分が中心ではありますが、幅広く学んでいくことが必要となります。中には実践的要素も含まれているだけに、内容の暗記だけでなく、体系的に理解しているかを問われるケースもあります。

「去年、初めて保育士試験を受けたけど、一部の科目で不合格となり、改めて今年も残りの科目の合格を目指してチャレンジしようと思っているのですが、去年使った参考書や問題集をそのまま活用しても大丈夫ですよね?」という疑問をお持ちの方はたくさんいらっしゃいます。参考書や問題集もけして安いものではないだけに、去年のものを流用したり、古本屋などで昨年以前のものを購入したりして、出費をカットしたいという気持ちは確かに分かります。その方が節約になりますから。

しかし、保育士試験は毎年同じ試験範囲から出題されているように見えますが、最新の情報を元に作成されています。古くなった事柄を覚えていても、その知識は今となっては間違いになるためです。

保育士試験の参考書や対策本などは、毎年、その年の試験にマッチした内容に記述が変更されています。同じ出版社が販売している前年と同じタイトルの参考書でも、新しく現在の年に発行された参考書と見比べてみると、確かに概ね内容は同じように見えるでしょう。しかし、データに関して言えば、最新のものに入れ替わっている箇所もあったりと、細かな部分で変化があるものなのです。

また、保育士試験の中でも特に学科については、教育や保育に関する法律も数多く出題されています。法律は一度有効になると、内容はずっと変わらないかといえば、けしてそんなことはありません。実は現代の事情に即したものになるように、同じ法律であっても条文が追加されたり、文言が一部変更されたりと、加筆・修正がたびたび行われています。いわゆる法改正と呼ばれるものです。

保育士試験で出題される問題は、試験日時点での法律に基づいています。つまり、先ほどの質問のように、昨年使った参考書や問題集を使い回すと、最新の法改正に対応していないために、仮に法改正があったら、間違った古い知識を吸収したまま試験に臨むことになってしまうのです。

保育士試験では最新の時事問題が出題されることも少なくありません。古い参考書や問題集を使用していると、話題も古くなってしまうのです。そのため学習に当たっては法改正や最新の時事問題を頭に入れておくことが大切ですし、そのためには受験する年に準拠した参考書や問題集で学習するようにしましょう。

通信教育やスクールに通って保育士試験の学習を進める場合は、最新情報にのっとっているため安心です。独学の場合は法改正や最新時事問題を重点的に取り上げた参考書も販売されていますし、インターネットにも最新の法改正情報などが閲覧できるので、そういったものを有効活用しましょう。