保育士を目指すなら…身に付けておきたいスキルいろいろ

「保育士として働きたい」とお考えの場合、今の保育士業界がどんなスキルを求めているかを知ることは大切です。保育士試験に合格することが、保育士になるための第一歩であることは間違いありませんが、そこから実際の求人に応募して面接を受けます。そこで採用されて初めて保育士として活躍できるチャンスをつかめるのです。

つまり、保育士の試験に合格はしたものの、いくら求人に応募しても、なかなか採用が決まらない…という場合、求められているスキルに達してないというケースもあります。そこを見直すことで、夢の実現に一歩進めることでしょう。

では、具体的にどのようなスキルが求められているのでしょうか。

保育士試験には実技試験があります。言語、音楽、そして絵画の3科目のうち2科目を受験します。学科試験が保育に関する幅広い知識が求められるのに対して、実技試験は果たして保育士として最低限のスキルを持ち合わせているか、保育士になるのに適切な人物かを判定しているのです。

言語であれば、指定された物語の読み聞かせを行いますが、子どもたちに興味を持って聞いてもらえる話し方かをチェックされます。音楽であれば、子どもたちが楽しく音楽に親しみ、正しい音やリズム感を身に付けられる演奏かをチェックされます。さらに絵画であれば、子どもたちの目を引き、こう描けば、自分たちが描きたいと思う絵が描けるのかという参考材料ともなります。

いずれにしても、これらのスキルは保育士試験の学習の中でも最低限身につくものです。保育士試験に合格したということは、最低限のスキルがあることを認められたということになります。後は実際の現場でどうそれを伸ばしていくかということになるでしょう。もちろんスキルアップしたいという意欲は採用される要因にも十分なりえます。

しかし、保育士に求められるスキルはこのような保育士ならではの技術だけではなく、人として、社会人としてのスキルも必要です。

例えば、コミュニケーションスキルは必須でしょう。お子さんと接するときに、オーバーアクションでも良いから注目してもらえるような大きな声と笑顔を見せられるか…楽しい雰囲気を自分から率先して作り出せるかは大変重要です。

しかし、このスキルは子どもが好きだから保育士になったという方は持ち合わせているかもしれません。保育士として働くのであれば、とりわけ最近は子どもの両親ともいかに上手くコミュニケーションを取るかも問われます。日常の出来事を正確に伝え、クレームの対応もきちんと責任を持って行える…子どもだけでなく大人に対してもコミュニケーションスキルを発揮できるかが重要なのです。

いかに子どもと一緒に楽しい時間を過ごし、一緒になって成長していけるかどうか…そのためには保育に関する知識や技能も大切ですが、先ほどのコミュニケーションスキル、さらには向上心や信頼できる人だと相手に感じてもらえるような身だしなみや言葉遣いなどの人としてのスキルも問われるのです。