間違っても落ち込むべからず…繰り返し学習が保育士合格への道

「保育士試験に合格するために、独学で学習を進めているけど、今の学習のやり方で実力がついているのか分かりません…」という不安を感じている方もいらっしゃるかと思います。また、「過去問や予想問題をやったら、もうめちゃくちゃ…。合格する気がしなくなりました」と、途方に暮れる方もいらっしゃるでしょう。学習を進めていくと、誰しも大なり小なり悩みにぶち当たるものです。

独学で保育士試験合格を目指そうという場合、まずは参考書を購入して、内容を学習していくかと思います。大事な部分はマーカーで色を付けたり、ノートにまとめたりといったことが主流ではないでしょうか。一通り、全科目を学習したら、続いて過去問や予想問題にチャレンジしてみて、実戦力を鍛えていくことになるでしょう。

保育士試験の中でもとりわけ学科試験に関して言えば、科目数が多く、すべての科目で合格ラインを越えなくてはなりません。それゆえに最初の方で学習した科目は、過去問や予想問題を解く頃にはもう忘れてしまっている…そのようなことも良くあることでもあります。したがって、実際に問題を解いてみると、「まったく解けなかった」とか「一度学習したはずなのに、まったく覚えてなかった」とか…そういった事態に見舞われてしまいがちです。

まずはテキストの内容を一通り学習することは大切です。それぞれの科目ではどのような内容が盛り込まれているか、特に重要なポイントはどこか…こういった知識を吸収していきます。その後に行う過去問や予想問題では、実際の試験形式に慣れ、また吸収した知識を定着させることが目的になります。

よくありがちなのが、「過去問を解いてみたけど、合格ラインを完全に下回ってるから、もう合格できない」と諦めてしまうことです。過去問や予想問題をしてみて、思うように点数が取れないからダメと勘違いしてはいけません。

そして、さらにありがちなのが、解説をさらっと読み流して、どんどん新しい問題にチャレンジしていくということです。以前間違えた問題がなぜ間違えたのかを曖昧にしたまま、次の新しい問題にチャレンジしても、結局は同じ結果に終わってしまうだけなのです。

過去問や予想問題を解いた際の点数は、あくまでも現段階での理解度を示す指標だと考えることが大切です。間違えたということはその分野が知識として定着していない、知識はあっても応用できていないということを示します。それゆえに、間違えた箇所は解説を参考に、しっかりと見直しましょう。次から次へと新しい問題を解くのではなく、間違えた問題を時間を置いて、間違えなくなるまで何度も繰り返し解くのです。

一度解いた問題を何度も解くなんて意味があるの…と思われるかもしれません。しかし、解説を読むことで一度は理解したつもりでも、時間を置くと忘れてしまっていることは意外と多いのです。「この問題、解答するのは2回目なのに、まだ合格ラインに届かない」ということもあるでしょう。

過去問や予想問題を解答して、その点数で一喜一憂しがちです。しかし、これは本番の試験ではないということ。だから間違えたって良いのです。大切なのは同じ失敗を繰り返さないように、間違えた部分の知識を定着させ、最終的にはその問題で間違えることがなくなるようにすることなのです。この繰り返し学習こそが、正しく体系的な知識を得られ、試験に強くなるポイントだと言えるでしょう。