仕事は辛い…でもやりがいも大きいのが保育士の大きな魅力

保育士の仕事はモンスターペアレントの相手をしなくちゃいけなくて、家に帰っても、翌日の教材を夜遅くまで作らなくちゃいけなくて、それでいて月給が安い…と、不満がたまっている方もけして少なくはありません。しかし、保育士の仕事を続けている方の多くは、子どもと接するという保育士ならではの仕事にやりがいも感じています。日頃の不満も子どもの成長や笑顔で吹き飛ぶ…そんな方も多く、それが保育士の魅力でもあるのです。

では、実際に保育の現場で働いている保育士は、どのような点にやりがいを感じながら、日頃の仕事を行っているのでしょうか。

まずは、やはり子どもたちの笑顔や素直な喜びという点が挙げられるでしょう。元気良く「おはようございます」という挨拶をされたり、大人では当たり前のように思えることでも、子どもにとっては新鮮で、それが喜びや感動となって表情に現れる…そんな素直な感情表現に保育士側も喜びを感じるものです。

多くの子どもの成長を肌で感じ取ることが出来るのも保育士の大きな魅力でしょう。毎日何か新しい発見をしたり、出来なかったことが出来るようになる瞬間があります。成長すれば、当たり前のように出来ることであっても、誰もが通り過ぎる最初で最後の出来るようになった瞬間。これはその子どもの人生において貴重な成長の1ページであり、その瞬間に自分もいて、成長の喜びを共有できるのは保育士の醍醐味でもあります。

こうして、たくさんのお子さんと日々を暮らしていくことで、親しげに甘えてきたり、「これが出来るようになったから、先生見て!」と、自主的に話し掛けてきたり…そうした日頃のつながりが、子どもと保育士との間で強い絆になることもあります。これは卒園したら終わり…もちろんそういった場合もありますが、今後に渡ってずっと覚えてくれる子どももいるでしょう。多くの子どもの人生の1ページに自分がいる…保育士は非常に夢のある仕事でもあるのです。

喜びを感じるのは子どもからだけではありません。お子さんを預けている保護者から「いつもありがとう」とか、「おかげさまで安心して共働きできています」とか…そのような気持ちを伝えられても、やはり喜びやモチベーションにつながります。自分自身の仕事が社会にすごく貢献している…そんな達成感を味わうことが出来るでしょう。

確かに、保育士として働くことはけして平坦な道ではありません。何かと困らせるような子どももいるでしょう。何かにつけてクレームを行ってくる保護者もいるでしょう。困難なことも多い上に、安月給であることに不満を感じることも多いはず。

しかし、辛いことばかりではなく、やりがいを存分に感じられることも多々あります。達成感や喜びを感じられること、それが未来に結び付くこと、社会にも貢献していること…保育士の仕事は現在から未来へ、お子さんの成長を感じられる夢のある仕事です。だからこそやりがいも味わうことが出来るのです。

事前に必読!保育士を目指す際に心がけたい面接のポイント

保育士試験に見事に合格し、晴れて保育士になれた…しかし、実際に保育の現場で働くためには就職活動を始めなくてはなりません。保育士就職に合格しただけで、すぐに仕事が始められるわけではなく、あくまでも保育士として働ける資格を得たに過ぎません。今までは資格がなかったから諦めていた就職・転職を、合格を機に実現できる可能性が膨らんだことになります。

ハローワークやインターネットの就職情報サイトなどには、保育士募集の求人が数多くあります。また派遣会社でも、登録しておけば、自分自身の希望に沿った案件を紹介してくれるでしょう。自分から進んで動き出せば、様々な求人を発見出来るでしょう。そして、その中から仕事内容、給与、自宅からの通勤時間など様々な点を考慮して、「これだ!」と思うものに応募することになります。

その後は書類選考や面接を経て、採用されれば、ようやく保育士として現場で働ける…つまり、保育士の資格を活かせるようになるのです。ただし、言うまでもなく保育士の資格を持っていれば、面接も簡単に通過でき、すぐに採用になるというわけではありません。面接では「あなた自身の仕事に対する熱意」や「ここで一緒に働きたいと思わせるか」、さらには「応募した保育園のカラーに合っているか」などを総合的に判断されます。

では、就職活動をするに当たっての面接のポイントはどのような点にあるのでしょうか。

面接で聞かれる内容は、保育士だからといって、一般企業の就職面接と大きく変わることはありません。資格を持っているからといって、質問内容が少ないとか、すぐに終わるということもなく、あなたが相手がほしいと思っている人材にマッチングしているかを、面接を通して判断するのです。

保育士の場合はとりわけコミュニケーション能力や清潔感、明るさに重点を置くケースが多くあります。面接では面接官の質問に対して、聞きたいことをきちんと話してくれるかどうか、聞き取りやすく、しかも笑顔で受け答えしてくれるかどうか、言葉遣いに丁寧か…このような基本をしっかり押さえることが大切です。

面接では様々な質問を受けるでしょう。しかし、どこの面接でも良く聞かれるお決まりの質問というのもあります。例えば、代表的なものとして志望動機や、この保育園を選んだ理由、自分自身の長所や短所、どんな保育士になりたいか、保護者からクレームがきたらどう対処するかなどが挙げられます。また、もし転職の場合はなぜ退職したか、過去の仕事の中で自分はこれを達成したと思えることや苦労したことは何か、といったことが質問されるケースもあります。

良くある質問に関してはどう答えるか、事前に回答を考えておき、面接のイメージを具体的に膨らませておくと良いでしょう。面接では緊張し、頭では思い浮かんでも、言葉がなかなか出てこないということもあるでしょう。頭が真っ白になってしまうこともあるかも知れません。しかし、笑顔を忘れずに、つとめて明るく、そして挨拶をはっきりと行うことを心がければ、あとは想定したイメージを面接の場で活かすだけです。就職活動で何度か面接を繰り返すことで、ある程度慣れてきたり、パターンも出来上がってくるでしょう。面接の基本を守り、きちんと自分のアピールをできるような準備をすることが大切です。

保育士になるには…紹介会社や派遣会社を利用する手もある

保育士としてどのように働くかは、それぞれのワークライフバランスによっても変わってくるでしょう。保育園などの正社員としてバリバリ働きたいという方もいらっしゃるでしょうし、隙間時間を利用してパートやアルバイトで働きたいという方もいらっしゃるでしょう。

かつて、仕事のあり方というと正社員かアルバイトかのいずれかを選択するというのが一般的ではなかったでしょうか。しかし、今ではそれぞれの生活に適した働き方を求める方も多いのではないでしょうか。また、「いきなり正社員だと、自分がその職場で働いていけるかが不安…」という方もいらっしゃるかと思います。

保育士としての仕事を探すに当たって、ハローワークや求人情報誌などの媒体を思い浮かべるかもしれません。しかし、もっと視野を広げてみると、紹介会社や派遣会社を利用してみるというのも手段の1つなのです。

インターネットを活用すれば、保育士の仕事を紹介してくれる紹介会社が数多くあります。それは大手企業が保育士の案件紹介も行っているというケースもあれば、保育士に特化して紹介しているというケースもあります。

ただ、共通して言えることは、まず紹介会社に会員登録をし、自分自身の希望する条件を指定すれば、その条件に合致した案件を紹介してくれるだけでなく、面接に向けての段取りもしてくれます。条件については、どのような働き方が良いか、時間帯や休日、通勤時間など細かく指定ができるのも魅力です。

派遣会社についても同じことが言えます。ただし、紹介会社は最終的には自分自身と勤務先が直接契約となりますが、派遣の場合は、自分自身と勤務先は直接契約せず、あくまでも間に派遣会社が入るため、自分自身と派遣会社、派遣会社と勤務先の2つの契約がそれぞれ結ばれます。給与も派遣会社から支払われますし、福利厚生も派遣会社のものが適用される仕組みです。

派遣会社の給与は仕事内容によって差があるものの、パートやアルバイトと変わらないか、若干高めといった傾向にあります。しかし、正社員のようにボーナスがあるわけではありません。希望する勤務条件をきちんと伝えておけば、自分自身に合った働き方が出来るのが魅力です。

派遣会社から紹介される案件の中には紹介予定派遣と呼ばれるものもあります。これは一定期間は派遣社員として働き、契約満了のタイミングで双方の合意があれば正社員として働くというタイプのものです。

いきなり正社員として働くのには不安がある…という方もいらっしゃるでしょう。職場環境がまったく分からないまま、正社員として保育園に飛び込むことは不安要素も確かに大きいと思います。しかし、何ヵ月間か、まずはお試し感覚で働いてみて、「ここなら正社員としてずっと働けそうだ」と思えるならば、もちろん相手となる勤務先の判断もありますが、合意すれば正社員として働くことができるのです。

このように保育士として働くには、紹介会社や派遣会社もうまく活用すれば、ゆくゆくはしっかり定着できる仕事場を見つけることが出来るかもしれません。

保育士になるためには…持っておきたい資格とは?

人材不足に悩む保育業界にあって、保育士という資格が脚光を浴びています。しかし、保育士の資格を持っているだけで、なかなか仕事先が決らなかったり、さらにステップアップしたいとお考えだったり…そんな方々に保育士とセットで持っていると、より役立つ資格を紹介しましょう。

まずは何と言っても幼稚園教諭の資格です。近年では幼稚園と保育園が機能を1つにした幼保一元化の動きもあります。したがって両方の資格を持っていれば、それだけ幅が広がり、就職にも有利になっていきます。ただし幼稚園教諭は保育士のように国家試験があるわけではなく、保育士としての一定の実務経験がなければ認定試験を受けることが出来ず、合格率も低い難関資格です。

お子さんの保育に関わる資格として近年注目されているのがチャイルドマインダーという資格です。保育園は集団での保育をメインにしていますが、個別、もしくは少人数での保育を主体としているのがチャイルドマインダーです。自宅で託児所を開くということも可能でなので、自営業として保育現場に携わりたい方には人気があります。指定機関の講座を修了し、試験に合格すれば取得可能です。

チャイルドコーチングは子どもの主体性を伸ばしていく環境を整え、サポートしていくことができる資格です。チャイルドコーチングの認定を行っている団体の検定に合格すれは取得できます。子どもの心理にも迫る仕事であるためカウンセラー的要素が強い資格と言えるでしょう。

このように子どもに直接的に関わる資格だけでなく、幅広く心のケアを行ったり、支援をしたりといった資格も、保育士と合わせて取得すれば、就職に有利となったり、スキルアップにもつながります。

例えば、近年は虐待される子どもの数が増加傾向にある中で、心のケアを行ったり、保護者の相談に乗ったりといった仕事を行う社会福祉士も人気があります。また、自閉症などの発達障害をもつ子どものケアや支援を行える臨床発達心理士も注目されています。

さらに、近年では英語学習がより注目される傾向にあります。国際化が進む中で、早いうちから英語に親しめる環境作りが求められる時代です。そのため、保育園の中には英語教育にも力を入れ、それを特色としているところも増えています。

この傾向から、最近では英語ができる保育士は優遇されるケースも増えてきました。英検やTOEICなどを受検に、ある程度の成果を残していれば、保育士としてのスキルアップにつながるのです。さらにリトミックも大きな注目を集めている技術です。

保育士の資格だけでは保育園に就職するのは難しいと感じても、保育士に加えて、セットで持っていると有利になる資格を取得することで、幅は一気に広がるでしょう。特に年齢的な問題からなかなか仕事が決らなかったり、男性だから…と敬遠されがちだったりといった場合にこそ、資格によって専門性をもたせることで、あなた自身の個性となり、強みにもなるはずです。資格は能力を証明できるものであるがゆえに、きっとその力を就職でも仕事でも、いかんなく発揮してくれることでしょう。

男性なんですが…保育士になることは出来ますか?

男性の方にも「保育士になりたい」という希望を持っている方も増えてきました。しかし、中には「男性でも保育士になれるのでしょうか?」という疑問を抱いている方もいらっしゃるようです。この疑問に端的に答えるならば、男性でも保育士になれますし、多くの男性保育士が現場では活躍しています。

確かに、保育士は女性の仕事というイメージは強いかと思います。かつては女性の職業であった時代もあり、一般的には「保母」という職業名でした。しかし、1985年に男女雇用機会均等法が制定されてからは、少しずつ男性の保育士…当時で言う「保父」が増えてきました。1999年に「保育士」という名称で固定され、2001年からは保育士試験が国家試験となってからは、男性保育士も増加傾向にあります。

保育園の中には、男性用の設備がなかったり、男性の採用した経験がなかったりといった理由で、男性保育士を敬遠しているところも確かになくはありません。しかし、保育にあたって、女性ばかりが担当するのではなく、男性が一部を担うことは意義深いと考える傾向が強まっており、その風潮も男性保育士が増加傾向にある要因でもあり、それはつまり保育士を希望する男性にも多くのチャンスがあるということにもなります。

男性が保育士として働ける環境は整いつつあるにもかかわらず、保育士を目指すにあたっての大きな弊害になっていることといえば、やはり収入面ではないでしょうか。

保育士は低収入の傾向にあることは、マスコミの報道で一度は耳にしたことがあるかもしれません。初任給は平均で18万円程度で、手取りとなれば13万円前後にまで落ち込みます。ボーナスを支払われたとしても年収は300万円を少し越えるくらいが一般的だとされます。

確かに、まだ独身であれば、このくらいの収入でも何とか暮らしていくことは可能かもしれません。しかし、これから先、結婚したり、お子さんが誕生して育てていかなければならないという場合には、なかなか保育士の収入だけで生活していくのは難しいのが大半ではないでしょうか。そのことが男性が保育士になりたくても、なかなかなれない要因にもなっています。

もし、男性が保育士を仕事として目指すのであれば、一つの方法として公立保育園への就職が挙げられます。私立保育園よりも公立保育園の方が安定して働けるだけでなく、とりわけボーナスの額に差があり、しかもその額に年ごとの変化が少ないのです。また昇給のペースも早いことから、ある程度、勤続年数を積み重ねれば、生活していくだけの収入を得ることは出来るでしょう。

また、私立保育園であっても園長にまで昇格すれば、年収も500万円を越えることは可能です。さらに保育士だけでなく、例えば臨床心理士やチャイルドマインダーなどの資格をセットで持つと、収入に反映されるケースもあります。

このように収入面が就職への壁になっている男性保育士ですが、これからは男性保育士が求められる時代でもあります。個人の努力も必要なのは言うまでもありませんが、収入面の壁を低くするような努力が国にも求められます。

間違っても落ち込むべからず…繰り返し学習が保育士合格への道

「保育士試験に合格するために、独学で学習を進めているけど、今の学習のやり方で実力がついているのか分かりません…」という不安を感じている方もいらっしゃるかと思います。また、「過去問や予想問題をやったら、もうめちゃくちゃ…。合格する気がしなくなりました」と、途方に暮れる方もいらっしゃるでしょう。学習を進めていくと、誰しも大なり小なり悩みにぶち当たるものです。

独学で保育士試験合格を目指そうという場合、まずは参考書を購入して、内容を学習していくかと思います。大事な部分はマーカーで色を付けたり、ノートにまとめたりといったことが主流ではないでしょうか。一通り、全科目を学習したら、続いて過去問や予想問題にチャレンジしてみて、実戦力を鍛えていくことになるでしょう。

保育士試験の中でもとりわけ学科試験に関して言えば、科目数が多く、すべての科目で合格ラインを越えなくてはなりません。それゆえに最初の方で学習した科目は、過去問や予想問題を解く頃にはもう忘れてしまっている…そのようなことも良くあることでもあります。したがって、実際に問題を解いてみると、「まったく解けなかった」とか「一度学習したはずなのに、まったく覚えてなかった」とか…そういった事態に見舞われてしまいがちです。

まずはテキストの内容を一通り学習することは大切です。それぞれの科目ではどのような内容が盛り込まれているか、特に重要なポイントはどこか…こういった知識を吸収していきます。その後に行う過去問や予想問題では、実際の試験形式に慣れ、また吸収した知識を定着させることが目的になります。

よくありがちなのが、「過去問を解いてみたけど、合格ラインを完全に下回ってるから、もう合格できない」と諦めてしまうことです。過去問や予想問題をしてみて、思うように点数が取れないからダメと勘違いしてはいけません。

そして、さらにありがちなのが、解説をさらっと読み流して、どんどん新しい問題にチャレンジしていくということです。以前間違えた問題がなぜ間違えたのかを曖昧にしたまま、次の新しい問題にチャレンジしても、結局は同じ結果に終わってしまうだけなのです。

過去問や予想問題を解いた際の点数は、あくまでも現段階での理解度を示す指標だと考えることが大切です。間違えたということはその分野が知識として定着していない、知識はあっても応用できていないということを示します。それゆえに、間違えた箇所は解説を参考に、しっかりと見直しましょう。次から次へと新しい問題を解くのではなく、間違えた問題を時間を置いて、間違えなくなるまで何度も繰り返し解くのです。

一度解いた問題を何度も解くなんて意味があるの…と思われるかもしれません。しかし、解説を読むことで一度は理解したつもりでも、時間を置くと忘れてしまっていることは意外と多いのです。「この問題、解答するのは2回目なのに、まだ合格ラインに届かない」ということもあるでしょう。

過去問や予想問題を解答して、その点数で一喜一憂しがちです。しかし、これは本番の試験ではないということ。だから間違えたって良いのです。大切なのは同じ失敗を繰り返さないように、間違えた部分の知識を定着させ、最終的にはその問題で間違えることがなくなるようにすることなのです。この繰り返し学習こそが、正しく体系的な知識を得られ、試験に強くなるポイントだと言えるでしょう。

保育士合格のために…スケジューリングとバランスが大切

保育士試験をスクールに通ったり、通信教育を受けたりする場合、その講座のカリキュラムにしたがって学習は進められます。そのため、試験日までの学習はある程度スケジュールに沿って行われていくため、その流れに乗っていけばいいでしょう。

しかし、独学となればそう簡単にはいきません。参考書や問題集は自分でこれだと思うものを選択して、揃えていかなくてはなりません。また保育士試験は学科試験、実技試験と2段階の試験であり、とりわけ学科試験は8科目と、その科目数が多いだけでなく、出題範囲も多岐に渡っています。だからこそ、試験日までを逆算しながらきちんとスケジューリングをし、なおかつバランス良く学習を進めていくことが合格へのポイントとなるのです。

例えば、学科試験について…8科目、しかもその分野は幅が広いのが特徴です。そのため、お買い求めになった参考書に記載されている最初の科目から順番に、しかも丁寧に学習を進めていくというのも、もちろん学習法として考えられます。しかし、この方法のデメリットは最後の科目を学習し終えるまで試験の大局が分かりにくいということ、そしてようやく最後の科目を学習し終えたときには、最初の頃に学習したことを忘れてしまっていることが多いということです。

一概にこれが正しいという学習法はありませんが、学科試験は科目数が多いという特徴があるため、まずは保育士試験の全体像をさらっと確認してみることから始めると良いでしょう。そうすれば、自分にとって理解しやすい箇所、難しいと感じる箇所がはっきりします。また、育児の経験がある方は「あっ、これ知ってる!」といった内容にも出くわすはずです。内容を飲み込みやすいところから始めると、学習がスムーズに進み、自信もついてくるでしょう。

また、「この科目は難しい…」と感じるところも出てくるかと思います。過去問や予想問題を解いても、どうしても合格ラインを越えられなかったり、ギリギリのラインで心許なかったりする科目…誰しもいくつかは、そんな自信のない科目があるものです。そんなときは、その科目だけより詳細に解説のある参考書を購入してみるのも良いでしょう。

このように、学科試験は1つずつこなしていくのではなく、まずは全体をざっくり見て、そこからじっくりと学習していくという流れでバランスをとりながら学習していくと良いでしょう。範囲も科目も多いだけに、全体像をつかむことが重要となります。

また、スケジューリングをする上では試験までの残り日数を考えた上で、まず学科試験のすべての科目の内容をいつまでに学習するか、そしていつから過去問や予想問題を解く、つまり実戦練習を行っていくかを考えると良いでしょう。学科試験と実技試験の間には期間があるため、まずは学科試験にすべてを集中し、それを終えてから実技試験の準備を始めても問題はありません。

まずは学科試験のスケジューリングを、科目全体、そして内容把握と実戦練習のバランスを考えながら立てていきましょう。特に独学の場合は、計画外の予定が入ってしまうことも多々あるため、隙間時間などわずかな時間を上手く活用し、世釣りを持たせながらスケジュールを立てていくことも大切です。

保育に関する最新情報収集も保育士合格のカギを握る

保育士試験は学科試験だけでも8科目で合格ラインを越えなくてはなりません。合格率も15%前後と狭き門でもあります。教育学や保育学、福祉学、栄養学などなど、すべて基礎となる部分が中心ではありますが、幅広く学んでいくことが必要となります。中には実践的要素も含まれているだけに、内容の暗記だけでなく、体系的に理解しているかを問われるケースもあります。

「去年、初めて保育士試験を受けたけど、一部の科目で不合格となり、改めて今年も残りの科目の合格を目指してチャレンジしようと思っているのですが、去年使った参考書や問題集をそのまま活用しても大丈夫ですよね?」という疑問をお持ちの方はたくさんいらっしゃいます。参考書や問題集もけして安いものではないだけに、去年のものを流用したり、古本屋などで昨年以前のものを購入したりして、出費をカットしたいという気持ちは確かに分かります。その方が節約になりますから。

しかし、保育士試験は毎年同じ試験範囲から出題されているように見えますが、最新の情報を元に作成されています。古くなった事柄を覚えていても、その知識は今となっては間違いになるためです。

保育士試験の参考書や対策本などは、毎年、その年の試験にマッチした内容に記述が変更されています。同じ出版社が販売している前年と同じタイトルの参考書でも、新しく現在の年に発行された参考書と見比べてみると、確かに概ね内容は同じように見えるでしょう。しかし、データに関して言えば、最新のものに入れ替わっている箇所もあったりと、細かな部分で変化があるものなのです。

また、保育士試験の中でも特に学科については、教育や保育に関する法律も数多く出題されています。法律は一度有効になると、内容はずっと変わらないかといえば、けしてそんなことはありません。実は現代の事情に即したものになるように、同じ法律であっても条文が追加されたり、文言が一部変更されたりと、加筆・修正がたびたび行われています。いわゆる法改正と呼ばれるものです。

保育士試験で出題される問題は、試験日時点での法律に基づいています。つまり、先ほどの質問のように、昨年使った参考書や問題集を使い回すと、最新の法改正に対応していないために、仮に法改正があったら、間違った古い知識を吸収したまま試験に臨むことになってしまうのです。

保育士試験では最新の時事問題が出題されることも少なくありません。古い参考書や問題集を使用していると、話題も古くなってしまうのです。そのため学習に当たっては法改正や最新の時事問題を頭に入れておくことが大切ですし、そのためには受験する年に準拠した参考書や問題集で学習するようにしましょう。

通信教育やスクールに通って保育士試験の学習を進める場合は、最新情報にのっとっているため安心です。独学の場合は法改正や最新時事問題を重点的に取り上げた参考書も販売されていますし、インターネットにも最新の法改正情報などが閲覧できるので、そういったものを有効活用しましょう。

保育園だけじゃない!保育士の就職先アレコレ

保育士の資格を取得し、その資格を活かして働きたいとお考えの方はたくさんいらっしゃるでしょう。そもそも保育士として働きたいから資格を取得した…そんな方も多いかと思います。

ところで、保育士の資格を取得したら、保育園で働くことができると思っている方は多いのではないでしょうか。確かに保育士といえば保育園のイメージが強いかと思いますが、保育士の資格を求めているのは保育園だけではなく、意外と活躍のフィールドは広いのです。

保育士の代表的な就職先として保育所が挙げられます。保育所は大きく分ければ公立と私立の2つがあり、公立の場合は保育士の資格だけでなく、公務員試験にも合格する必要があります。給与も安定しているメリットがあり人気です。私立の場合は認可保育所と無認可保育所があります。この場合は保育士の資格があれば勤務することが可能ではありますが、給与面では公立に比べると下がる傾向があります。

近年は「子どもを預かる」というのは保育所だけとは限りません。一般企業でもお子さんがいて、共働きの場合に、少しでも働きやすい環境を…と、託児所を設けているケースもあります。また、ショッピングセンターやイベント会場、スポーツ施設、デパートなどでは、託児所スペースを設置しているところも増えています。このような場所でも保育士の資格が求められているのです。

このような場合は一般企業への就職となります。企業の正社員として働けることになるため、給与面では私立の保育所に比較しても高くなる傾向もありまし。また、その企業の福利厚生を利用できるというメリットもあります。

次に児童養護施設や乳児院でも保育士は求められています。いずれも保護者がいないお子さんが対象となり支援や援助を行っていきます。児童養護施設においては虐待や保護者が疾病などで養育ができないという場合も含まれます。養育が困難という点では母子生活支援施設も保育士が必要とされている就職先です。

また、障害者の治療や支援、日常生活を送る上での指導を行っている施設も保育士を必要としています。例えば、情緒障害児短期治療施設や知的障害児施設、肢体不自由児施設、重症心身障害児施設などが挙げられます。

その他にも、児童館や児童遊園のように、子どもの健康増進と健やかな情操教育のために、健全な遊びを提供するために設けられている児童厚生施設や、不良行為をしたり、今後行う可能性がある児童を対象に指導や教育を行っていく児童自立支援施設、また児童の福祉に関するカウンセリングを行う児童家庭支援センターなども保育士が活躍できるフィールドとなっています。

保育士と聞くと、どうしても保育園で働くための資格と思われがちです。しかし、保育に関する業務は保育園だけでも細分化されているだけでなく、様々な施設もそれに付加されるため活躍のフィールドは非常に広いのです。保育士になったら、どんな道に進みたいかというイメージを持つことも大切だと言えるでしょう。

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保育士を目指すなら…身に付けておきたいスキルいろいろ

「保育士として働きたい」とお考えの場合、今の保育士業界がどんなスキルを求めているかを知ることは大切です。保育士試験に合格することが、保育士になるための第一歩であることは間違いありませんが、そこから実際の求人に応募して面接を受けます。そこで採用されて初めて保育士として活躍できるチャンスをつかめるのです。

つまり、保育士の試験に合格はしたものの、いくら求人に応募しても、なかなか採用が決まらない…という場合、求められているスキルに達してないというケースもあります。そこを見直すことで、夢の実現に一歩進めることでしょう。

では、具体的にどのようなスキルが求められているのでしょうか。

保育士試験には実技試験があります。言語、音楽、そして絵画の3科目のうち2科目を受験します。学科試験が保育に関する幅広い知識が求められるのに対して、実技試験は果たして保育士として最低限のスキルを持ち合わせているか、保育士になるのに適切な人物かを判定しているのです。

言語であれば、指定された物語の読み聞かせを行いますが、子どもたちに興味を持って聞いてもらえる話し方かをチェックされます。音楽であれば、子どもたちが楽しく音楽に親しみ、正しい音やリズム感を身に付けられる演奏かをチェックされます。さらに絵画であれば、子どもたちの目を引き、こう描けば、自分たちが描きたいと思う絵が描けるのかという参考材料ともなります。

いずれにしても、これらのスキルは保育士試験の学習の中でも最低限身につくものです。保育士試験に合格したということは、最低限のスキルがあることを認められたということになります。後は実際の現場でどうそれを伸ばしていくかということになるでしょう。もちろんスキルアップしたいという意欲は採用される要因にも十分なりえます。

しかし、保育士に求められるスキルはこのような保育士ならではの技術だけではなく、人として、社会人としてのスキルも必要です。

例えば、コミュニケーションスキルは必須でしょう。お子さんと接するときに、オーバーアクションでも良いから注目してもらえるような大きな声と笑顔を見せられるか…楽しい雰囲気を自分から率先して作り出せるかは大変重要です。

しかし、このスキルは子どもが好きだから保育士になったという方は持ち合わせているかもしれません。保育士として働くのであれば、とりわけ最近は子どもの両親ともいかに上手くコミュニケーションを取るかも問われます。日常の出来事を正確に伝え、クレームの対応もきちんと責任を持って行える…子どもだけでなく大人に対してもコミュニケーションスキルを発揮できるかが重要なのです。

いかに子どもと一緒に楽しい時間を過ごし、一緒になって成長していけるかどうか…そのためには保育に関する知識や技能も大切ですが、先ほどのコミュニケーションスキル、さらには向上心や信頼できる人だと相手に感じてもらえるような身だしなみや言葉遣いなどの人としてのスキルも問われるのです。